考えることを止めることは、思っている以上に大事


感情の取り扱い事例
【生き方はその人が決めていくしかない】

講座に「人生の正解」を求めていらっしゃる方は少なくない。
しかし、私は誰の人生の正解も持ってはいない。

生き方はその人が決めていくしかないんだ。

今回の受講生は、結婚式の数日前に婚約者を事故で亡くすという辛い経験をきっかけに
4nessコーピングのセミナーを受講されていた。

悲しみの乗り越える時間には個人差がある
初めて受講なさってから1年。涙が止まらないような場面は随分と減ったとおっしゃっるようになった。「どう生きよう…」と戸惑うことから、少し意欲的というか、「どう生きよう⤴︎」と今後を楽しみに感じれるレベルにまでなってきている。

そんな受講生が、おばぁちゃんの田舎に引っ越すことを決めた報告をしてくれた。
新型コロナの影響で仕事はリモートとなり都会にいる必要が無くなったこともあるが、「おばぁちゃんがやっていた畑をやってみたい」というのが今回の決断の理由のひとつらしい。家庭菜園ですが・・・と恥ずかしそうに話をしてくれた。

具体的な行動をし始めるのは回復の兆し
習い事でも、神社巡りでも、なんでもいい。行動レベルで何をやるかが一番大事だからこそ、私はいつも彼女には「最近は何をしてる?」と声をかけていた。

受講生も以前、私から言われた、
考えることをやめなさい。
そして、やるべきことをやりなさい。
をいつも思い出すと言ってくれた。

朝、目覚めると、どんよりとした気分で何もしてないのに涙が頬を伝う日がある。
とても起き上がるのは無理だと感じるけれど、この言葉を思い出して、考えることをやめる。
そして、やるべきことに手をつけるようにしているらしい。

GOOD!とってもいい♪ おばちゃんの畑とは、また素晴らしく良い!!!
もちろん、慣れない畑仕事は大変かもしれないけど、お日様の陽の元で身体を動かし、自分で作った野菜を料理をし、美味しくいただく。なんて豊かなんでしょう!よくお決めになりましたね。

私たちは、気分が落ち込んでいることの意味やそこから早く浮上する方法を考え過ぎる傾向がある。気分の落ち込みはダメなことのように感じていて、気分を変えなければ!と思い込んでいるのです。それは良い人生にしたいといった思いの強さ故なのかもしれないのだけど、考えれば答えがわかる問題ではないので、考えるほど迷路にハマってしまいます。

だから、考えることを止める必要があるのです。
ただ、じっとしたまま考えることを止めるのは難しいので、身体を動かすことがあなたの考えを止めることを助けます。その時やるべきことに手をつけるのがよいでしょう。外に出る行為であれば尚良いです。少しでも構わないのでやるべきことをやっていると、不思議なことに気分が上がってくることに気づかれるはずです。

受講生は自分の意志で生き方を決め始めている。あんなにも辛い経験をしたにも関わらず、出来事に主導権を渡すことなく、自分で自分の主導権を握ろうとしている。あぁ…受講生はしっかりと回復してきている。
田舎に引っ越してもオンラインでの講座受講は続けると言う。それがいい。ある程度の回復がみえたら、安定を身につけましょう。
自分の家族を持つことにチャレンジしてみる力もだんだんと湧いてくるはずです。



東洋経済オンラインに『そろそろ「わたし」でいきていく』が転載されています。