私は寂しい人なの


感情の取り扱い事例
誰も人との関わり方を教えてくれなかった…

「私が自分の話をすると人が離れていくんです。
それは、私が邪魔な存在だからなんですよね。」

ん?

表情を変えずに、淡々と話をする受講生に私は宣言した。
「安心して!私は邪魔だなぁ、今は少し黙っていて欲しい時は直接そう言うから。」

具体的に話を聞いていくと確かに「何故そんな話をわざわざするの?」といった内容だ。が、受講生はあくまでも楽しんでもらおうと思って話をしている。

なぜ、周りの人たちは離れていったのだと思う?
自分が仲間たちから引かれるようなことを話しているからじゃないの?

そういうことを自分が引き起こしていることに気付いていない。「自分が邪魔な存在だからだ」と思っていて、「どんな理由から邪魔な存在だと感じるの?」と尋ねてもピンときてない様子。

あなたがお話をすることでみんな、引いちゃうのよ。
あなたが話をするのは人との接点を求めているから。
あなたが人との接点を持ちたいといった強い願いを持っている人だというのはわかるよ。
仲間がいないというのは、人と接点が持てないということだからとても辛いことだよね。ただ、本当に「辛い」ということを感じ取れている?

「辛い」と感じるということは問題に直面化することだから、あなたはまだ向き合えてないんじゃないのかな。

あなたのメッセージは「こんな私を受け入れて!」と叫んでいる。
「どうして、私は正直に私の話をしているのに私を引き受けてくれないの?」と言っているよう。
つまり、「私は人との関わり方を学んでいない」と言うことね
「人と関わりたい」と思うけれど、人と上手な関わり方を知らない人なの。「私は寂しい人なの」と言っているんだよね?
「自分はこんなに一生懸命にやっているのにどうして人は離れていくんだろう…」といった悩みを抱えているんだよね。それは寂しかったね。。。

本当は人と関わりたいんでしょ?

受講生はうなづいた。
関わり方を学んでいきましょう!
関わり方を身につけていきましょう!

人との関わり方を教わっていない。人とどう関わるかを誰も教えてくれなかった。だから、通常の健全な感覚を持ち得ていない。どんな話をしたら社会的に見て違和感を与え、どんな話をすると社会的に受けいれられるかといったルールというような感覚を持っていない。普通の関わりを教わっていないので、仲間を傷つける感覚もないから、人が引くような話をしてしまっていた。

その中でここまでよくやってきたね。
受講生のこれまでを考えると胸が苦しくなるようだった。人との接点を強く望んでいるのに、どう努力してもそれが叶わない。こういったことを繰り返すと人は希望を失い、無力になっていく。

ひとつひとつ学んでいきましょう!
あなたが心から望んでいるものをこれから手に入れることができます。時間はかかりますよ。しかし、確実に手に入ります。もう大丈夫。

受講生は嬉しそうに退室していった。