いつも同じようなタイプの人に惹かれてしまう


感情の取り扱い事例
【ピン!とくる人は皆、ダメンズ…】

なぜか、大変な人に惹かれてしまう人がいる。

例えば、指導者を選ぶ際もそう。厳しく優しく指導してくれる人を誰もが選びそうだが、そうではない。自分の不満をぶつけるような、ただただ厳しい人のところに引き寄せられてしまう人がいる。

例えば、販売商品を選ぶ際もそう。誰もが買いたいと思うような売りやすい商品を選ばず、どうやっても売るのが難しそうな商品を選んでしまう人がいる。

周りから見ると、
なぜそこにいくかなぁ?!
なぜその人を選ぶかなぁ?!
なぜそれにしたの???
といった、後々トラブルになりそうな人間関係やモノを無自覚に選んでしまう

もし、この記事を読んでいるあなたがそういった傾向にあれば、それはあなたの自己肯定感と関係する可能性が高い。
自己肯定感が低いと人はなぜかダメなものに吸い寄せられてしまう
「ダメな自分」を確認するために。


今回の受講生は愛らしい美人さん。幸せな恋愛をしていて不思議ではない印象なのに、本人的には「そうではない」と言う。講座をご受講なさった理由も、普段の人間関係はうまくいくのに恋愛になると途端にうまくいかないというものだった。

ピン!と来る男性はみんなダメンズなんです。。。

そういう思考回路がしっかり出来上がっていて、ダメな男にピンと来るように脳が仕組まれているようだった。

話を聞いていくと受講生は「役割を果たす」生き方をやってきていた。
娘としての役割、会社での役職としての役割、この場での役割…。
こういった役割を感知する能力はもちろん、今の彼女の成功をつくっている。事実、この受講生がいる場は活性化するし、和らいだ良い雰囲気になる。

非常に優秀なのだが、その優秀な感度のおかげで自分のwantが見えなくなってしまっていたのだろう。自分の居場所を「役割」に見出すことに長けた人は、自分のwantを自覚してしまうと「役割」をこなすこととの間に葛藤が起こってしまうので、無意識に避けてしまうのだ。

こういったことはこの受講生に限ったことではない。
周りの気持ちを推し量る能力は、暗黙のルールを優先する日本では必要な力だ。しかし、周りの人の気持ちを理解した上で、自分のwantとの折り合いをつける力も身につける必要がある。なぜなら、誰かの気持ちを優先させるがあまり自分のwantを抑えすぎたり、相手との交渉を避けようとして歪みが生じるから。

痴漢は電車に乗ると、誰がターゲットか一瞬でわかると言う。
泥棒さんは家を見るだけで、泥棒に入れる家かどうかがわかると言う。もちろんこういった例は犯罪ばかりではない。
優秀な経営者は商品を見るだけで売り方がイメージでき、どの程度売れるか予測がつくと言う。優秀な経理の人はざっと数字を見ただけで、「ここは何か変かも?」と数字が浮き上がって見えると言う。

そういった例え話をしていたら、受講生はご自身の仕事の話をしてくれた。受講生は飲食店の店舗展開を任されている為、いろんな店をリサーチするのだけど、入る前から店構えを見れば大概、良い店か悪い店かピントくるという。

「つまり私は、繁盛店ではなくダメな店にピンときているってことですか???」

ずっと見ていると、改めて見なくてもピンとくるようになることは多い。それが彼女にとってはダメンズになっていたようだ。自分が助けてあげなければならないような「役割」やSOSを発信している男性にアンテナが反応していたのだろう。

そう!それ!!自分を必要とする人にアンテナが立っていて、自分を支えてくれるような人には「役割」を感じないので、魅力も感じないようにいつの間にか彼女はプログラミングされていたんだ。

無意識の構造が意識上にのぼり、理解できたなら人は変われる。それに
「これからどうしたい?」とやっと意志を確認し、そこに向かうことができる。

受講生は「幸せになりたい。支えてくれるような男性と付き合いたい」としっかりとした口調で言った。

自分の意志が明確になったら、今までとは違う別のアンテナを立てなければならない。しかし、30年以上使ってきたアンテナはそうやすやすと消えるものではないのも事実だ。

ただ、これからはピンときても、SOSを感知しているのかもしれないと疑うことができるようになる。本当に理想の男性なの?と立ち止まって確認することも可能となる。この差は思っている以上に大きい

それに、今まで自分のアンテナに引っ掛からなかった人と実験的にでも話をしてみる、時間を共にしてみることも大切だ。支えてもらうことにも慣れなくてはいけない。頭では支えてもらいたいと思っていても、実際に支えてもらうと不慣れな故に気持ち悪さを感じるかもしれない。

ひとつの気づきは実験と観察を重ねながら、自分への学びをさらに深めていくことにつながっていく。そして、だんだんと自分にフィットする男性へのアンテナが高くなっていく。これから彼女の初恋がはじまる!愛する男性から支えられていることを実感するような良い恋愛をきっとなさるだろう。そんな報告を聞く日が今から楽しみでならない。