感情の取り扱い事例
それは愛情を感じたいってことね
今回の受講生は、彼氏との喧嘩が絶えないと言う。
この彼氏とだけか尋ねると、歴代の彼氏とも付き合いが3ヶ月を超えたあたりからいつも喧嘩が絶えなくなり別れると言う。
彼はだんだん私の要望を聞いてくれなくなる。最初はいいんですけど、自分がやりたいことばっかり言うようになって、私も絶えれなくなって言い合いになってしまう。
具体的に聞いてみるとまだ同棲もしていないのに、彼の部屋の掃除、洗濯、お弁当とまるで甲斐甲斐しい母親のようだった。しかし、彼は優しくなるどころか当然といった態度で感謝もしてくれない。
受講生はパートナーの男性へ尽くしすぎていた。
女性は良い子にすれば愛情をもらえると誤解する。すると、やりすぎてしまう。良い子に頑張っているのに付き合い出した当初の愛情をもらえないと不満を募らせていく。それどころか、自分が削られてボロボロになっていく女性も少なくない。
一方、男性は付き合おうとする時、付き合い出した時、全力で愛情を注ぐ。男性は1点集中だ。付き合うために集中してエネルギーを注ぐ。付き合うことが安定すると、次は仕事に集中する。それは自分の成功のためだけでなく、パートナーの女性のことを考えてのことでもある。だが、心の繋がりに愛を感じる女性は彼の愛情が遠のいた感覚を得る。すると一生懸命、彼のために尽くせば愛情がもらえるだろうと頑張ってしまう。ここに女性が良い子で居ようとしてしまう根本的な誤認知がある。
もしかして、講座の場でも良い受講生で居ようとしてしまわない?
受講生は考えて、
そうかもしれません。講師に尋ねられても良い回答は何か?どう答えれば正しいか?といった考えをしてしまっているかも…。
と正直に答えてくれた。
受講生はshould的な生き方をしてきたんだ。だけど、彼女のwantが無いわけではない。shouldな生き方に限界が来るとうまくいかなくなっていく。どうして良いかがわからなくなる。いつもこのパターンを繰り返しているようだった。
自分のwantを大切にしてみましょう。まずは自分がどうしたいのか、パートナーにどうして欲しいのかを自分が意識すること。二人はどういう関係になりたい?あなたはどういった人生を歩みたい?
うーん…
受講生は言葉にできないようだった。まずはどうなりたいか、どうなればあなたは満足するかを文字にしてきて!宿題です。
今を変えたくて受講に来ていただいているのだが、どうなれば満足するのか、何を変えたいのかが明確になっていない受講生は少なくない。自分の本当のwantが自分でわかっていなければ、今の問題が無くなったとしても次の問題が起こり、いつまでも理想とするところにはたどり着けない。本題が見えてこないと言っても良いかもしれない。行きたい場所がはっきりすれば、たとえ遠い場所でも一歩一歩進んでいれば時間はかかるかもしれないが、たどり着くことはできる。
受講生は自分のwantを書き出すことで、新たな気づきを得ることができるだろう。自分の本当の思いに従って生きずに私たちは一体、誰の思いに従って生きようとしているのだろう。