50代男性の恋 ー前編ー


感情の取り扱い事例
あなたは女というものを知らないね

同じ出来事でも取り扱う人によって違っていく。

物事にいいも悪いもあるものか。
どう考えるかでどちらにでも転ぶものさ。

と言ったのはシェイクスピアだ。

例えば、リーダーシップにおいてもそう。チームがうまく機能しなかった時には対処すべきことに対処していくしかないのだけど、自分を信頼していないリーダーだと、自分責めを始めて対処に自信が持てず、チームはさらに機能しなくなっていく。

例えば、弊社がやっている4nessコーピングセミナーだってそう。セミナーで学ぶことは道具のひとつであって、その道具を自分の人生でどう活用するかによって、同じセミナーを受けてもその人の人生は変わってしまう。

今回の受講生のテーマは恋だった。
幾つになっても恋はすごいパワーを発揮する。パワーが強過ぎて振り回されてしまうことも、また、振り回されてしまう人も少なくない。惚れた側はもっともだ。

受講生は少し前からその女性が気になっていたが、受講生は家庭を持っていたし、彼女にはすでに彼氏がいて、その彼氏は受講生の知人でもあった。

そんな彼女が彼氏に振られてしまう。失恋した彼女の相談に乗っているうちに二人の関係は始まっていった。彼はしばらくは幸せそうだったが、彼女との時間が楽しいものであるほど、ひとりの時間が孤独に思え、仕事にもやる気が起きなくなっていった。

恋は有効なことも多い。好きな人の前で頑張ることが全体のモチベーションを引き上げることに繋がる。しかし、恋することでダメになっていく人もいる。それは両者のセルフの力に寄る
セルフの力が育っている人は付き合う相手を良い方に導くが、セルフが育ってない人は相手をコントロールしようとする。それに加え、相手のセルフの力が育っているかどうかも当然影響する。ざっくり言えば、セルフの力が育っている者同士か、どちらか一方が育っているか、両方育ってないかの3つの関係性に分けることができる

セルフの力が育っている者同士の関係は豊かであり、どちらか一方しか育ってない場合は、片方がセルフの力をつけていけば豊かに向かう。仮に力をつけることができなければ二人の関係は早々に終わりを迎える。どちらも育っていない場合の恋は弊害を生むだろう。

受講生にはまだ小さいひとりの子どもがいた。恋は盲目というが、自分の孤独感にばかりとらわれ、家族の孤独に思いをはせることができてないこと自体、未熟と言ってよかった。

付き合ってしばらく経つと、彼女は「家族と別れないと、あなたとは付き合えない。」と言ってきた。彼は孤独を恐れるあまり、家族を手放すか、彼女を手放すかで身が裂けるような思いを抱えていた。そうして講座に現れた。

あなたは女というものを知らないね。
今回知る、良い勉強になると思う。

と女の私は受講生に話し始めた。

女は男という存在に復讐しようとしているだけで、前の男を忘れるためにあなたを利用しようとしている。もし、あなたが離婚したら彼女の復讐は達成されるのでその時点で全ておしまい。
そして、女は
「男をゲットできた!それによって、私を振った男を見返した。そして、自分が苦しんだのと同じぐらいの苦しみを奥さんに与えることができた。」と思うでしょう。

つまり、復讐の材料にされてるに過ぎない。そういう悪い女にあなたは引っかかってるんだよ。それに気づけないとしたら、破綻してからいっぱい後悔なさい。

結婚している男が独身の女に手を出すときはまず、言わなければならないことがある

「自分は家族を大事にしていきたい。だから、離婚ということはない。よって、離婚を求めて普通の結婚を望むのであれば、私と付き合うのはやめなさい。そういうことを求めずにただ俺と人生を作っていきたいということであれば、結婚を望んではいけない。それに甘んじるということであれば、俺は付き合うよ。」

相手の女にそういった印籠を渡さなければならない

女性が覚悟を持って付き合っていくと言うなら、良い女性を得たのだから、家族を大事にしつつ、その女を大事にするということに挑戦なさい。ただ、そこに挑戦するにおいて大事なことは、それ相当のお金を稼げなければならない。稼げないんだったらそういうことはやめなさい。」

女のどこが良かったの?と尋ねると
「頼りにされている、あなたしかいない。」と言われたと言う。

あなたの痛いところをつく女だね。巧みな女だよ、彼女は。とても賢い巧みな女。ただ、女性の方の問題が深い。

ビジネスを立ち上げたばかりで女に構っている暇はないはずだ。あなたの自信のなさ、甘さに付け込まれたんじゃない?ちゃんと現実に向き合いなさい

受講生は向き合うことを約束した。その後の報告で、女性にハッキリ伝えたと言う。ずるいのは何も女性に限ったことではない。自己中心的で太々しい人は世の中にいて、必ずあなたの心の弱さを見抜いている

タヌキが「自分は馬だ」と言えば、きつねはタヌキだと理解した上で「そうだね、あなたは馬だ」と言い、真面目なタヌキは一生懸命、馬のように走り回る。仮に、きつねにとってタヌキが走り回ることに利益があれば、決してあなたをタヌキだとは言わない。タヌキのくせにバカなやつだなとさえ思っているかもしれない。


真っ当に生きるためにも力をつけないといけない

孤独に苛まれている暇はない。そんな女のことを考えている暇はない。力をつけないと!男なら、まずは稼がないと!!!

しかし話を進めると、受講生の本質的課題がはっきりしていった。
本質的課題については次回。