仕事を変えたい


感情の取り扱い事例
仕事が変わればうまくいく?

「これさえあれば…」また「これさえなければ…」と考えることがある。時間さえあれば、お金さえあれば、といったものや、あの人さえいなければ、あの上司さえ変わってくれれば…も同様だ。1つの要因さえ変われば上手くいくといったことを発言する人は少なくない。仕事が変われば、部署が変われば、一緒に働く人が変われば、好きなことを仕事にすれば、きっとイライラしない平穏な日々がやってくるはず。
しかし、「これさえ」と考えている時は、例えそうなっても事態は変わらなかいことが多い。なぜなら、言い訳になっていることがほとんどだから。何があろうがなかろうがやる人はやる。いつも平穏な心持ちの人は周りの環境に左右されずに平穏な態度を選ぶ。イライラする人は何があろうがなかろうがやはりイライラするものだ。当然、パワハラ上司だったり、モラハラ夫や妻だったりすれば距離を置くことが必要な場合もある。しかし、距離を置くことが有効と判断する前に散々いろいろ試した後の話だ。今の原因を自分以外に求めている間は人は変わらない。

50歳に差し掛かる受講生は優良な大手企業を退職し、心と体の学びを深めたいと言ってきた。そう考える気持ちはわかる。
✔︎自分の力が発揮できてないように感じるんでしょ?
✔︎ストレスがいっぱいあるでしょ?
✔︎こんなはずじゃなかった?と思っているでしょ?

頷ずく受講生に、厳しいとは思いつつ尋ねてみた。
じゃぁ、今のあなたに何ができるの?

4nessコーピングでは常に事実への直面化を図るそこからしか始まらないから。例えば、山に登ろうとしているのに今いる場所を見ることなしに、頂上までの登山計画は立てれない。それがまだまだ登り始めだろうが、散々頑張って登ってきたのに2合目?と思う場所であろうが、今、自分が立っている場所を理解するからこそ、未来の展望が描けるのだから。ただ、力がない人や幻想で生きてきた人は事実に直面化できない。直面化は辛い。事実を見ず、可能性の中だけで生きてきた人にとっては、自分はこの程度と思い知らされることだから。

事実を見てこなかった人には口癖がある
✔︎こんなはずじゃなかった。
✔︎もっと力を発揮できるはずだったのに…。
✔︎自分は認められていない。
✔︎こんなもんじゃない。

事実を見て、事実を認めてきた、力がある人は切り替えができる。
じゃぁ、私はこう生きる」と。

仕事を変えて成功する人はいる。しかし、本の一握りだ。仕事さえ変わればうまくいくんじゃないか?!といった幻想の中で生きている人が新しいことに0から挑戦してそうそう上手くいくものじゃない。これはチャレンジは無駄だと言っているのではない。事実を見ずに、幻想をもって生きようとしてもそれはできないんだ。
受講生は50歳を目の前にしているんだ「時間がない…」「やりたいことをやりたい」といった思いもあるだろうが、それは例えれば、ラーメン屋を開いて失敗するようなものだ。独立じゃなくても、中小企業なら転職の道はある。ただ正直、中小企業の人の扱いはきびしい。お給料は下がったうえに、中小企業はその払ったお金に見合うだけの仕事をしてもらおうとする。社長を20年やってきた私だってスタッフにそれを要求してきた。その厳しさがどういったものかはよくよく承知している。正直、再就職で今以上の良い仕事に就くことはないだろう。それに、心と体の関係をお仕事にされている方は山ほどいる。今から参入されても成功の見込みは薄い。これが事実だ

こんな事実を見れないあなたがその厳しさに耐えていけると思う?
大企業でただでさえ身体を壊し、ストレスに負けようとしているあなたが中小企業に行かれてやっていけると思う?

成熟した大人の言う言葉には聞こえない。相談すれば誰もが口当たりのいい言葉を使うだろう。こんな事実を口にする人はいないと思う。正直、私だって言いたくない。が、事実なんだ。
大企業で今の技術でやっていくのは相当な能力じゃなきゃやれないことだよね。ただ、それは外で一人立ちして使える技かと言うとそうじゃない。そういう人が仕事を変えてなんとか逃れたい、それは一時的なもので言い訳じゃないのかな。自らが自らを改善してレベルアップしていくことへのチャレンジをしないための言い訳

今までのあなたが今のあなたを作っている。今が事実なんだよ。その事実を見るしかない、それを受け入れるしかないじゃないか。その中であなたはどうやって生きていくか?が問われている

トレーニングで技術を身につけていくことは十分、可能だ。力をつけていくことは4nessコーピングを通して私が援助できる。そうすれば、必ずしのいでいく力が付くから。

受講生はうなだれて帰っていった。そういう姿を見て私は祈るしかない。どうか、事実を受け入れることができますように。が、2週間後、講座に現れた受講生の姿はすでに今までとは別人のように凛としていた。何かを吹っ切ったようだ。

事実を見ずに逃げ回っていることそのものが弱い。が、どんな現状であろうと事実を見て、受け入れることができた人はすでに強い

さぁ!早速、トレーニングを始めましょう!