願望、技術ともうひとつのベクトルとは。
願望が高く、その願望を叶える技術が高ければ、誰だって変わることは可能だ。
しかし、私はあっという間にリバウンドした。
心を入れ替えて頑張ろう!と決心したのに、私の決心はあまりにも脆い。
情けない!何やってんだ・・・。
と焦るばかり。
人は焦ると健全な判断ができない。
10日でリバウンドしたなんて誰にも言えないから、ノートに自分の気持ちを殴り書きしていた。
すると、私の心がとんでもない本音を呟いた。
— きっと今回もダメだろう…と思っていたんだ。—
えーーーーーーっ!`
最初からどっかで諦めてたらそりゃダメに決まってんじゃん。
あぁ…愕然とした。
そうだったんだ。無自覚に「今回もきっとダメに決まってる」と、ダイエットできる自分なんて信じてなかったんだ。
「よし!痩せてやる」と明確に自覚している自分とは違う自分を発見してしまった。そりゃ、痩せんやろ。。。リバウンドするくさ。当然だ!
なぜ、当然かというと『人は自分が信じている自分を無意識に選択する』から。
『人は自分が信じている自分を無意識に選択する』とは
「自分が信じている自分」を自己認知と言う。
自分が自分をどう解釈しているかという「自分はこういう人間なんだ」と認知といったこと。
よくよく理解を深めるために、まずは感情のしくみについて話をしないといけない。
感情は自然に湧くものだと思っているが、実は感情には構造がある。
『感情の構造』と言って、ABC理論ともいう。
1955年ごろ、アルバート・エリス博士が認知行動療法のベースとして提唱したもの。
理論としては、出来事(A)、ビリーフ(Belief、信念)、結果や感情(C)の出来事(A)が結果や感情(C)を引き起こすのではなく、結果や感情(C)はビリーフ(Belief、信念)によって起こるというもの。
同じ出来事を同時に体験しても、結果や感情が人によって違うのは、ビリーフ(Belief、信念)が違うから。
ビリーフ(Belief、信念)は難しく書くと「認知」、シンプルにいうと「思い込み」、丁寧に説明すると「出来事を自分にどう説明したか」になる。
例えば、『上司に叱られる』という出来事があったとする。
その出来事を「自分は何をやってもダメだ」と自分に説明したらどうだろう?
いつもダメだ、もう嫌だ!といった感情になるかもしれない。
では、同じ出来事『上司に叱られる』を違うビリーフ、「あの上司、今日は機嫌が悪いなぁ」と自分に説明したら、落ち込むどころか「今日は近づかないでおこう」となるだろうし、はたまた「誤解はいつでも解けるから」と自分に説明したら「時間を空けて説明しよう」となるかもしれない。
つまり、出来事が感情の決定権を持っているのではなく、どんな思い込みを活用するかで結果は変わってくるのだ。
実は、私はこのABC理論をベースとした4nessコーピングの講師を普段、やっている。
だからこそ、より愕然とした。
教えてる私がこれかよ。
あぁ…私の「ダイエットへの思い込み」が「きっと今回もダメだろう」じゃ、そりゃダメだ。
かなり落ち込んだが、これが第3のベクトルの重要性を明確にすることとなる。