「私は気に入られる人ではない」という自己概念が男性の要求に応じてしまう根っこ


感情の取り扱い事例
【認識と行動とのズレ】

頭で認識していることと行動にズレがあるときがある。

今回の受講生は男性を苦手としていた。
と言っても、過去には結婚もしていたし、恋愛もどちらかというと頻度は多いように感じた。それに今も新しい出会いを求めてマッチングアプリを登録し、毎週のように男性と会っていた。そのうち身体の関係に至る男性も少なくなかった。

そんな受講生が疲れた顔で「本当に男性が苦手です」と言う。

男性が苦手というのはどういうことか詳細を尋ねると、話したりご飯を一緒に食べたり、どれも疲れるし全部が苦手だと言う。

その感覚はいつからか尋ねると、中学生からだと言う。中学生の時に同級生の男子生徒からからかわれた記憶を話してくれた。

そういうことがあったのね、理解はできる。
だが不思議じゃない?もう30年以上の月日が流れているのに。

どうして30年も前の過去を持ち続けているの?

私が尋ねると、下を向いてしばらく考えていたので質問を少し変えてみた。

30年以上も前の過去を、あなたが手放したくないとしたらなぜ?

実は、私たちはちゃんと選択している。
本当に嫌なことはしないし、同じ失敗を繰り返さないように考えているものだ。

なのに、繰り返し嫌なことをしていたり、思い出したりするのには目的や理由が必ずあるものだ。

「頭に浮かんだことを言っていいですか?」と前置きしてつづけた。

「私は男性に気に入られる人じゃない…」

そうか。だから、男性にサービスしなきゃ!と思っていたんだね。
相手の求めに応じることで、確かに自分も楽しむことができるだろうが、
本当のところは相手を喜ばせて、そして自分を感じるようにしていたんじゃない?演じてるよね?セックスに没頭したことある?

受講生は首を横に振った。

そりゃそうだ。「私は男性に気に入られる人じゃない」といった無自覚な自己概念(セルフのB)があるんだから、いつも気を張っているはずだし、自分が楽しむことなんて後回しで、相手を満足させることを一生懸命することで、受講生は自己確認をしていたんだ。

受講生はまだ理解できずにいた。
無自覚な思い込みにはなかなか気付けないものだし、気づいたとしても深く理解するには時間がかかる。
だけど、言葉にできたことも意識できたことも事実だから、今からハッキリ変わっていく。男性との付き合い方も、自分との付き合い方も。

無自覚を自覚することはまるで真っ暗な中、何かを掴んだようなもの。それが何なのかが明確になるのに時間はかかるかもしれないけど、もう掴んでいるのだから慌てる必要はない。じっくり見ていきましょう!

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